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農園芸情報


植物サイエンス
「樹木の種子の発芽には多くの謎がある」


作物の種子では発芽率が生命だからいろいろ研究が進んでいるが、いくらでも生えてくる雑草の逞しさ、また、野性の樹木についてはあまり研究されていない。

みずみずしい!・・椎類の種子、つまり「どんぐり」は、いったん乾燥させると発芽しなくなるが、熟して落ちるとすぐ根を出す種と、翌年春暖かくなって根と芽を一斉に出す種がある。コナラ、クヌギ、など落葉性のものは、すぐ根を出し、常緑性の木は翌春。

・・落葉性のものは冷蔵庫に入れておいてもすぐ根を出すが、根だけ出しておくことにどんな利点があるかは分かっていない。
 一方、常緑性のものは暖かければ芽を出すかと実験したところ、暖かければ芽を出すのは椎の木だけだったとのデータがある。

・・豆科のアカシヤなどの種子はなかなか発芽しない。ところが湯呑み茶碗に種を 入れて煮えたぎった熱湯をかけ、湯が自然に冷めてからまくと70%以上発芽する。湯によって休眠から覚めるので「湯ざめ」と言われている。

・・ネムの木には、同じ木からとれた種子でもすぐに発芽するものと、なかなか発芽しなものととがあることが分かった。
ところが、虫のついた種子はすぐ発芽し、虫のつかない種はなかなか発芽しないことが分かった。この方法は虫が芽を覚まさせているわけであった。

・・なかなか発芽しない山ウルシの種は、一度、濃硫酸に浸した後、1か月ほど冷蔵庫に入れておき、28℃の恒温器に10日間入れるという過激で複雑な処理をすると、やっと目を覚ますという。 

=1997/02=



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